2020年5月11日月曜日

『南方熊楠 複眼の学問構想』(松居竜五)

『南方熊楠 複眼の学問構想』

『南方熊楠 複眼の学問構想』(松居竜五)を読んだ。

 面白い。熊楠の奇人ぶりが凄い。いつも裸、男色、ナナフシの交尾を熱心に観察しすぎてその精液が眼に入り七転八倒、といった有様がナイス。しかしやっぱり、学問こそ素晴らしいです。明治人なのにダーウィンの衝撃と正面から取り組み、膨大な古今東西多言語文献を読み込み、フィールドワークもたっぷり。

 民俗も、森も、複数の因果関係のもとに形成されている。一つの因果の流れが分かっても捉えきれない。複数の因果が影響すると反応は錯雑する。まさに曼荼羅。熊楠が言うからこそ、異様な説得力を持つのです。