2020年6月2日火曜日

『危険社会 新しい近代への道』(ウルリヒ・ベック)

『危険社会 新しい近代への道』(ウルリヒ・ベック)

『危険社会 新しい近代への道』(ウルリヒ・ベック)を読んだ。

 原子炉や化学物質など、新しい危険を論ずるもの。名著とされますが、解答を与える類ではありません。

 科学は再現可能性と厳密性が身上ですから、良い科学であればあるほど分からないことが増えるはずです。社会的判断は、再現不能なうえ価値観が入ります。よって、科学に社会的判断を背負わせると、「原子炉の安全性に関する研究は、扱える安全性だけを相手にしている」ということになる。本書は断ずるに、科学と社会的判断は、相性が合わないのではなく、対立する。その上で、社会的判断で決すべきというのです。