2020年7月27日月曜日

『一科学史家の自伝』(中山茂)

『一科学史家の自伝』(中山茂)

『一科学史家の自伝』(中山茂)を読んだ。

 面白い。輸入学問を批判し、東大で排斥されて万年講師となり、退官記念パーティで罵倒されるに至る自伝が刺激的。科学史家ならではの視野の広さも出色です。

 「歴史家の視点からすれば、五年、十年先は頑張ればまだ技術日本を維持できるだろうが、一、二世代のうちにいずれアジアに移転され、格差がなくなっていくと思うのだが」とか、「僕は一般に近代医学の排他性が嫌いで、そのパラダイムでは心理的、生理的、薬理的な位相は決してすべてカバーできているわけではない」とか、さらっと言えるのが格好いいです。