『「きめ方」の論理 社会的決定理論への招待』(佐伯胖)を読んだ。
著者はゲーム理論やパレート最適を丁寧に検討していきますが、どうもうまく現実を説明できません。そして気づくのでした。経済学は根本から間違ってると。
経済学は丸ごと、人が自己利益の最大化を求めるという仮説の上に乗ってます。しかし実際、我々はさほど利己的ではありません。なのに利己心仮説が説明原理として普及すると、他人に利己心仮説を適用し、自分だけ取り残される恐怖が生じ、嫌々ながら利己的に選択してしまう。しかし利己心仮説が幻影ならば、そんなのは怯えて何でも怖がってるも同然なのです。