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2021年9月13日月曜日

『人を伸ばす力 内発と自律のすすめ』(エドワード・L・デシ、リチャード・フラスト)

『人を伸ばす力 内発と自律のすすめ』(エドワード・L・デシ、リチャード・フラスト)

『人を伸ばす力 内発と自律のすすめ』(エドワード・L・デシ、リチャード・フラスト)を読んだ。

 我が子の勉強や、従業員の仕事の質を上げるため、どうやって動機づけるか。そういう問題の立て方、のっけから断然間違ってます。なんとなれば、逆から考えろ。他人から動機付けされたら、やる気、出ないでしょう。研究によれば、「したくないだろうとも、してもらいたい」と、矛盾を正直に認めたほうが、自律性が阻害されにくいのです。

 その他、報酬を設定されると、やる気が削がれることがある。競争を設定されると、サクラで勝たせても、やる気が削がれることがある。人をなめたらアカン、と思ったことでした。

2020年9月7日月曜日

『新 人が学ぶということ 認知学習論からの視点』(今井むつみ、野島久雄、岡田浩之)

『新 人が学ぶということ 認知学習論からの視点』(今井むつみ、野島久雄、岡田浩之)

『新 人が学ぶということ 認知学習論からの視点』(今井むつみ、野島久雄、岡田浩之)を読んだ。

 超面白い。知識の獲得には、豊富化と再構造化があります。このうち学習の躓きとなるのは再構造化。再構造化のために、今持っている素朴理論を捨てるのが難しいのです。例えば、分数を理解するには、数=自然数という素朴理論を捨てなければなりません。また例えば、指で上へ弾かれたコインには、上がる途中の瞬間、上向きの力が働いていますか?「動いてるなら動いてる方へ力が働き続けてる」は素朴理論で、慣性の法則に反し、誤りです。

 いいね、再構造化。何もかも次々に再構造化して、まだ見ぬ世界へ行きたい。

2020年7月22日水曜日

『上達の法則 効率のよい努力を科学する』(岡本浩一)

『上達の法則 効率のよい努力を科学する』(岡本浩一)

『上達の法則 効率のよい努力を科学する』(岡本浩一)を読んだ。

 かなり面白い。スポーツ、演奏、将棋、武道、何でもいいから上達したくなること必定。例えば、中級者に上がるコツはまず得意技を見つけること等、私の数少ない上達経験からも納得です。

 上達の秘訣は、情報処理にあります。人が短時間内に処理できる情報は7つ程度にすぎませんが、ある技能、ある戦法、ある感覚を、ひとまとまりのもの(スキーマ)として自分の心内で把握できていれば、情報処理に余裕が生まれ、上のスキーマも見えてくる。上達巧者はスキーマ形成がうまい。メモで言語化を試みるのもお勧めです。

2020年6月16日火曜日

『スティグリッツのラーニング・ソサイエティ 生産性を上昇させる社会』(ジョセフ・E・スティグリッツ、ブルース・C・グリーンウォルド)


『スティグリッツのラーニング・ソサイエティ 生産性を上昇させる社会』(ジョセフ・E・スティグリッツ、ブルース・C・グリーンウォルド)

『スティグリッツのラーニング・ソサイエティ 生産性を上昇させる社会』(ジョセフ・E・スティグリッツ、ブルース・C・グリーンウォルド)を読んだ。

 超面白い。ここ二百年で人類の暮らしが格段に良くなったのは、ラーニングのおかげ。特に職場での着実な改善のおかげです。

 自由市場は理論上、世界の富を最大化しないとの指摘が刺激的。リカードの比較優位説は、各国が国内で最も得意な分野に注力したうえ自由貿易すれば世界の富が最大になるとしますが、これが本当なら、米国も日本も韓国もずっと農業国だった方が世界の富が多かったのか。これはラーニングを無視した立論です。工業はラーニングが生じやすいため、ある種の工業保護は、世界の富を増やすのです。

2020年6月9日火曜日

『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』(ジョシュア・フォア)

『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』(ジョシュア・フォア)

『ごく平凡な記憶力の私が1年で全米記憶力チャンピオンになれた理由』(ジョシュア・フォア)を読んだ。

 超面白い。登場人物、展開、理論どれも見事。記憶力は才能だけではありません。例えば、秀才でも野球のルールを知らなければ、凡人の野球好きより、試合展開を覚えられません。つまり記憶力は、思考枠組みと訓練によるのです。あるいは、知識と知恵は鶏と卵。もっと覚えればもっと知り、より知ればより覚えるという。

 ちなみに最近毎週日曜、長男と妻と百人一首暗記対決をやってみたら、百首全て暗記できました! ですので次にお会いしたときには、私に下の句を、聞かないでください。そっとしておいてください。

2020年5月15日金曜日

『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット)

『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット)

『LIFE SHIFT 100年時代の人生戦略』(リンダ・グラットン、アンドリュー・スコット)を読んだ。

 統計からの予測によれば、寿命は100年に延びるでしょう。そうなったらどうなるか。学習して、仕事して、引退するという三段階は崩れるでしょう。若い頃の勉強で一生をもたせるのが難しくなるためです。定年後も長すぎますし。

 「変身資産」が面白い。人生が長ければ、一度くらいは大変革に直面するでしょう。活動する分野を変えたり、学習に戻ることもあるでしょう。そのとき、自分にとって本当に大切なのは何か、得意なのは何かを理解していることは財産なのです。自分の人生を遠景から見たい時、お勧めです。